あなたの家ではご飯をいつ炊いていますか?
1人がご飯を食べる量や食べる人数、生活リズムなどによって様々ですよね。例えば、朝炊く派で核家族の場合は夜まで保温するところもあれば、別の場所に移して冷蔵庫で保管し、電子レンジでチンして食べるところもあります。
では、結局のところ保温機能を利用するのと電子レンジでチンするのはどちらがお得なのでしょうか?
まずは、炊飯器にどのくらいの電気代がかかっているかから見ていきましょう。
炊飯器の電気代(年間)
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁)
一般家庭で使っていることの多いIH5.5合以上8合未満の炊飯器の電気代は年間80.4kWh。1kWhを27円(※全国家庭電気製品公正取引協議会のデータを参照)とすると、80.4×27で2170.8円です。
年間で2170円なので、月間にすると180円程度。1日にすると約6円でテレビを2時間見た程度の電気代しかかかっていません。
また、年代別の消費電力の差もそこまで大きくなく、古い型だから今すぐに新しいものに変えたほうがいいということもないです。壊れない限りは今の炊飯器を使い続ければいいでしょう。
元々の電気代が高くないことがわかりましたね。かかっている電気代自体が高くないので、炊飯器の保温と電子レンジでチンすることの差はあまりないということです。でも、他の面で優劣がつきます。
保温 VS 電子レンジ
まずは、あまり差が出ない電気代の面から見ていきましょう。
電気代
炊飯器の保温1時間で使う電気量は約15Wh。例えば、朝7時に炊き、夜19時に食べるまで12時間保温すると約180Whになります。
1kWhが27円なので0.18kWhの電気代は4.86円。
一方の電子レンジの電気代はこうなります。
500W/1000 × 5分/60 × 27円 =1.125円
600Wで4分温めた場合
600W/1000 × 4分/60 × 27円 =1.08円
500Wでも600Wでも電気代は1円程度。電子レンジが小さくて何度も温めないといけない場合以外は電子レンジで温めたほうがお得です。
ちなみに、炊飯器の保温時間が3時間だとしても電気代は1.62円で電子レンジを超えてしまいます。保温で済ませるのは3時間未満のときだけにした方がいいでしょう。
ご飯の状態
ご飯は長く熱を加え続けた状態だとデンプン化しやすく、のりのような膜ができたり、黄ばんでしまったり、ジャー特有のにおいがお米に移ったりしてしまいます。朝炊いたご飯が夜はあんまり美味しくないのはこれが原因です。
そして、炊飯器の保温は温度を保つために加熱している状態ですよね。だから、デンプン化を進ませてしまっています。このことからも炊飯器で長く保温するのはおすすめではありません。一般的に8時間以上の保温がよくないと言われています。
電子レンジでチンするご飯の保存方法
ご飯を保存しておいて電子レンジでチンする場合、冷蔵と冷凍の2種類の保存方法があります。
再び食べるまでの期間が短ければ冷蔵、長ければ冷凍というのが一般的でしたが、最近ではその事情が変わってきました。
アツアツご飯を密閉容器やアルミホイルで包み、蒸気を逃さないようにして冷凍保存した方が冷蔵保存よりも美味しいというのが最近の常識。ご飯を冷凍する専用の容器も販売されているくらいです。
よっぽど時間がないときでなければ、冷蔵保存ではなく冷凍保存するようにしましょう。
結論は、3時間以上保温する場合はもう一度炊き直すか、炊いたご飯を冷凍後に電子レンジでチンして食べたほうが電気代の面でも美味しさの面でもお得です。
まとめ
- 炊飯器の電気代はそんなに高くない
- 3時間以上保温するのは損なので、冷凍保存後に電子レンジを使うほうがいい
- 美味しく食べるためにも冷凍保存 > 冷蔵保存